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_ 掲示板:YaPW 旧掲示板 SMIL Boston日本語訳(頓座)
しばらく地下水道で稼いでいたのだけど、B4Fは(緑ゴキのせいで)一人旅雷マジには辛すぎ。ということでバイアラン島の海底洞窟へと河岸を変える。Lv29/22でスキルはSS育て中。マイトスタッフ欲しい。
終了の笛。1-1、引き分け、決着つかず。こんなふざけたルールがフットボールにあってよいものかと思いながら、画面を食い入るように見る。
_素晴らしい試合だった。ゴールの数こそ少なかったが、およそあらゆることが起きた。
序盤から激しい攻め合いだった。ボールがフィールドを縦横無尽に動いた。先制したのはスペインだった。スローインをセットプレーに化けさせ、鮮やかに叩きこんだ。
けれども、苦境を思わせぬ怒涛で、アイルランドが攻めた。何度でも愚直に、サイドを駆け、ボールを拾い、一心不乱にゴールを目指した。スペインは鋭いカウンターを見せていたが、負傷や疲労で勢いは削がれて、どんどん押しこまれるようになる。
時間が過ぎ、PKを外し、苦境がどんな増そうとも、アイルランドの勢いは止まらなかった。あまりの怒涛に押されたのだろう。終了間際、スペインゴール前での攻防に審判が笛を吹いた。――イエロに対して。服を掴んでのディフェンスに対して。VTRでみれば正しい判断であるとわかる。だが、ここでの審判の決断には喝采した。
_試合は同点となり、延長が始まった。だがスペインが、10人になっている。90分のうちに交代を使いきって、なお負傷者が出たようである。だが、スペインは粘った。これまでのアイルランドもかくやというほど、粘った。一方的に攻撃を受けながら、そのすべてを受け止め、そして遂にアイルランドの怒涛が疲労で止まる。戦術も展開もなくただゴールを狙う放りこみが、泥試合というより泥そのものが、あまりに興奮する、させられる。
_そして勝負は決まらなかった。終了の笛は鳴った。もちろん終了の笛だ。その先の光景は試合などではない。試合の時間はとうに終わり、決着がつかず、そう、確かにこれはドラマチックではあるが、試合がやりのこした決着という仕事を果たすための儀式に過ぎないのだ。それでも目を離せない画面の向こうで、何度かボールがやりとりされ、決着の笛が鳴った。
_1-1、引き分け、PKでスペインが勝ち抜け。そして、決着はつかなかった。
yapwを利用して納入物のドキュメント書き。ついでにあれこれ機能が加わったり改良されたり。htmlへのexporterとかもちょろっと書いてみたりしつつ。
CSSをもうちょっと使いこなせれば、大概はこれで済ませられるようになる――といいのだけど。
ごうさんとこのゲーム本の話。ユーゲーのエロゲ版があればいいのかにゃ、とかちょっと思ってみたり。しかしそうすると市場と中古市場のアレな有り様が浮き彫りになって以下略という罠?
_しかしまー、俯瞰的に見るには出てる本数が多過ぎますかね。日本の映画館で公開される映画の全部を見ることは不可能ではないけれど、日本で出ているビデオゲームの全てを遊べるかってーと、ねぇ。しかもだからこそメディアが重要なんだけど、という悪循環。
こないだの週末にあれこれ買いもの。
他にもヒートシンクだとかIDEケーブルだとか小物をいろいろ。
_で、まずはベアボーンにC3を期待せずに差す。動かない。これは覚悟していたのではあるけれど。
仕方ないのでメインマシンとして使用しているBH-6 + FC-PGA2対応ゲタからCeleron 1AGHzやDVD/CDRWコンボドライブその他をひっぺがしてベアボーンへ。無難に動作するも、3D性能があまりに厳しい。ROを諦めればむしろ2Dの画質は上がってるからそれでもよかったのだが、TVチューナが1600x1200でのオーバーレイに失敗する。これでは使えん。
かといって元に戻す――のは癪なので、ベアボーンはLinux機に割り当てることにする。この際だからCPUファンを外して、ヒートシンク + ケースファンで冷却するように。怖いのでとりあえずダウンクロック(ベース70MHz) & ファン方向を吹き込みに変更。消費電力はクロック数に比例するので27.8 / 1000 * 700 = 19.46、のはずなので、このレンジなら十分以上な気もするが。様子を見て適当に調整していきたい。
C3をBH-6 + FC-PGA2対応ゲタに差してみるも動かず。C3は完全にゴミと化す。暇があったら適当なVIAチップセットのマザーでも買ってきてやるか。
となると手元のBH-6で動くCPUはCeleron300Aのみ。既にマザーも年代ものであるし今更300Aもあるまい。Windows機にはLinux機に供されていたDuron800MHzを回す。CPUクロックは下がったものの、UDMAのモード、メモリへのアクセスクロックが向上しているので、使用感としてはトントンってとこか。
_ここまでで当座の作業は一段落。
さて、続けて悩むべきは、Windows機をどこまで持っていくかである。同居人が余らせているDuron1.1GHzは流用できる。が、この際全面的に刷新してNorthwood Pentium4とかを考えるのがよいような気もする。
本当はPrestonia Pentium 4 Xeon――要するにHyper-Threading――に心惹かれるのである。が、Xeon自体が安かろうと他のあらゆる部品に倍以上の金が必要になる。だいたいソフトウェア的にいかにも時期尚早であろう。ということで却下。
使い方的にSMP/SMT化はかなり効くと思うので、AthronでSMP機を組むという発想もあるが、あんな消費電力の大きいCPUを二つも使ってやるものか。
とあれこれ考えていくと、「x86捨て」という発想が毎度毎度ついむらむらと。本当にそれで生きていけるものならそれが一番幸せなのだけれど。
判断力と情熱。それから、信念。その差で勝負が決まったと思う。
日本は相変らず泥臭いプレスをかけ、トルコにまともなフットボールをさせなかった。だが、それだけだった。
前半12分、中田浩二のミスキックからコーナーキックにつながり、鮮やかなヘッドでトルコが先制。だがこれは、セットプレーへの集中不足ゆえの失点だろう。むしろミスキッスのシーン自体では、よく集中して挽回したとすら思う。それより問題なのは、試合中幾度も見られた同様のミスだ。判断の甘さ、遅さ。それらは中盤で、あるいは前線で、起きただけのことだ。だから、救われていただけのことだ。
判断が甘かったのは、選手ばかりではなかった。日本のメンバー構成これまでと変わり、西沢ワントップ、中盤にアレックス。おそらく、西沢のためのスペースを作る役目を、アレックスに与えたつもりだったのだろう。しかしアレックスは、いつものようにサイドに流れ、システムは意図通りには機能しなかった。
何故泥臭くはあったが勝ってきたチームの形を変えた? 後半に入っての交代は「今までのチーム」に戻す交代ではなかったか? 一度こうと決めたのなら、アレックスと心中するぐらいの覚悟が必要だったのではないのか? 疑問の尽きないまま、雨のせいもあるのだろう、試合から迫力が失われていき、そして試合はいつの間にか終わった。
ついつい、シドニー五輪のアメリカ戦を思い出す。今日のトルシエ監督は、あのときと似た雰囲気ではなかったか。
監督といえば、もう一つ。試合が終わったとき、二人の監督の肩の濡れ具合が、あまりに違っていたと思う。最後に、なにかを露呈したのは、チームだったのか、監督だったのか。ともかく、これ以上にはなにより必要だった情熱を得られないまま、ベスト16中で最低になってしまったチームは負け、それよりはましなトルコが無難に勝った。それだけのことだった。
_ イタリア - 韓国
一次リーグのイタリアは出来が悪かった。だからはっきり言って、韓国がイタリアをボコボコに打ちのめすことすら期待していた。
しかし決勝に入ったイタリアはあまりにイタリアらしいチームに豹変していた。トッティとデルピエロの併用でとにかく一点をもぎとり、そして守る。だが、韓国は素晴らしいチームだった。激しく、速く、忠実で、そして強い。時間が残酷に過ぎ、イタリアがらしさを見せ付け、酔い痴れることのできる素晴らしいフットボールがあと数プレーで終わるというそのとき、韓国の同点ゴール。至福の時が続くことを私は喜び、けれど今日のイタリアは強い、きっとPKになるだろうとたかをくくったる。
けれど延長、風はめまぐるしく向きを変えた。トッティがシミュレーションで2枚目・退場。10人になってイタリアはらしさを捨て、剥き出しの闘志がぶつかり合った。まったく期待していなかった戦いは、素晴らしいぶつかり合いになり、そして最後に。風は韓国に味方した。
韓国は強かった。そしてこの勝利が、もっと彼らを強くするだろう。監督の経験と、そして情熱。勝つべくして強いチームが、勝った。だがどちらも、強かった。
_ところでカタンは大学時代にやりこんだものです。3とか11とかが強いとか言っていた私たちは、廃人寸前なぐらいにやりこんでいたに違いありません。ええまったく。
プロジェクトが停滞気味なので下準備的に評価、ということでSQLiteを評価中。
SQL的クエリ言語のレベルからごちゃごちゃいじってみてる感じでは、内部構造はPostgreSQLに近そう。しかしながら型実装とかは事実上皆無。そのぶんシンプルで高速なんだけど。今回は、他の評価例とかと違って、他のエンジンとの比較なしに純粋に応答時間を対象とした評価。確かにSQLが使えるエンジンとしては速い。
が、コマンドラインから叩いた感じでは必要な速度は得られていないか。Cベースのインターフェースから叩いてみるとマシになるとよいのだが。
こんなツッコミが。
速いSQLなら、MySQLとかどーですか?
万単位のレコードを5つくらいjoinした結果が2秒くらいで返ってきて非常に感動的だったんですが。
結論からいうと、MySQLではリソース食い過ぎるのでダメです。
_SQLiteは、機能が極めて限られるものの、条件次第ではMySQL並に高速に動作するエンジンです。しかも、純粋なライブラリ関数として動く(DBMSプロセスを必要としない)ので、システムリソースの圧迫がかなり小さくて済みます。
ちなみにライブラリ本体のサイズは(SH3用で)700KB程度。
SQLライクなクエリ言語を持つエンジンとしてはかなり(MySQL以上に?)癖が強いので、使い方が難しいですが、コンパクトさ・性能・便利さがかなり面白いところでバランスしたエンジンだと思います。
私の場合、「マルチメディア」が汚されたので代わりに「マルチレイヤ」と言おう、とまあそのような形で。別にね―、意味的には「マルチメディア」でよかったのにねー、でもでもなんちゅうかほら「イソターネット」並に印象悪いからねー。ネットバブルってばこういうふうに見事に言葉を食いつぶしてったわけだけど、次のターゲットはP2Pとかかねー。
閑話休題。
ところでやはり「ギャルゲー性」だとなんだか微妙なポップ感が格好よさを演出してしまうので、ここは漢らしく「ギャルゲーム性」がまったくもって正しかろうと。あるいは「エロゲーム性」だと別の覚悟で漲ってしまうのでまずかろうと。そのようにおもうわけです。
なんというか、その「恥ずかししくて使えないだろう」ぶりにこそギャルゲーム性という言葉の漢らしさを感じるわけですよ。したがって、ひとつのやりすぎ人としてはここはやりすぎるしかあるまい、とそのように確信するほかないのであります。
あえて「ギャルゲーム性」の恥ずかしさに正面からぶつかっていくというか、むしろ最初から恥ずかしいので気にしないというか、そうして「ギャルゲームなんかで真剣になってるよあの人達」みたいな恥ずかしい状況に追いこまれてこそ、これはまったくもって男子の本懐ここに成就す、ってなもんじゃございませんか、ねえ旦那。
ところで確かに韓国はベスト8に進んでもよいチームだとは思うが、審判のあれこれ考えるとあまり褒められないのがなんとも。まあ、それも含めてフットボールなのだけど。
イングランド - ブラジル。ベッカムもいた。オーウェンもいた。シーマンもよく守っていた。ロナウドもリバウドもロベルト・カルロスもよく攻めた。ブラジルもイングランドも、持ち味をフルに発揮した。だがしかし、誰がなんと言おうと、これはロナウジーニョの試合だった。
試合はブラジルが攻め、イングランドがカウンター狙いで構えた。まったくもって予想通り。分厚いイングランドの守備陣の前に、ブラジルのスペクタクルが潰される。
先制はイングランド。一瞬のミスを、オーウェンが見逃さなかった。
しかし、誰がなんと言おうと、これはロナウジーニョの試合だったのである。
前半終了間際、ロナウジーニョだった。イングランド守備陣の密集する中央を、圧倒的なテクニックでドリブル突破、シンプルにリバウドに繋いで同点。続いて後半、鮮やかなFKで得点。そしてイングランドゴール前での交錯中に、レッドカードで一発退場。疑問の残る――厳しすぎる判定ではあるが、それも劇的のうちだと涙を飲もう。
次試合出場停止というおまけがついてしまったが、ともかく、これはロナウジーニョの試合であった。
_アメリカ - ドイツ。アメリカは、地味に強い。形容するならば、「ドイツのように」強い。フィジカルがあり、戦いは堅実で、仕事をきっちりこなし、スペクタクルではないが勝つ。
ということで、伝統的ガチンコフットボール vs 近代科学的ガチンコフットボールの対決、である。実に良く似たチームである。
ゴツゴツぶつかり合うよい勝負になるだろうと思っていたが、思った通りの展開だった。がっちり守ってラッシュしてヘッドで決める。馬鹿みたいにそれの繰り返し。だが、どちらの攻めも迫力がある。ファンタジーはややアメリカに分があったが、運はドイツに向いていた。もちろん、一瞬の運をものにし、それを守りきるドイツの強さはあるにせよ。それから、カーンの存在。
相変らず至って地味に、ドイツが勝った。この地味さが、強い。
――という、ちょっと不思議な検索のreferer。
たぶん、歌詞とかを探していたんだろうけど。でも、やるせない想いを抱えてだったのかもしれない。どういうつもりで調べたのだろうと、気にしてみる。
まあ、少なくとも。離れてしまってもあの人を想う、そういう優しい気持ちだってことを信じてみたい。想われてるほうは迷惑かもしれないけど。でも、そういう切なくて愛しくて優しい気持ちを抱えるからこそ、ぼくらは優しくなれるのだと思う。
ネットワークからこぼれた言葉から、ぼくも優しい気持ちになる。今でも好きなあの人たちを思いながら、そっと、微笑む。
韓国代表チームはスピリットのある尊敬できるチームだと思うが、韓国はそれ以上に強かった。そして、スペイン代表は韓国に勝てるほど圧倒的ではなかった。そういうことだろう。あるいは、元よりフットボールが公平なゲームではなかったということなのだ。
しかしこのゲームは極力公平たろうと変化してきたから、きっと2006年にはNFLのようにチャレンジでも導入されることになるだろう。そんなものを、私はフットボールと認めたくないが。
_トルコ - セネガル。面白い試合だった。
互いに守備がずるずるなせいであり、ボールが激しく動くくも互いになんだか守りきれてしまうという展開ゆえであり、まあもっと良い試合というのは世の中にあるのだが、しかし確かに面白い試合だった。セネガルは面白くて部分的に凄いサッカーをし、トルコは堅実だがベスト16ぐらいが丁度のサッカーをした。しかしともかく試合は緊迫しつつもずるずるで、結局は運の良かった方が勝ったのだと思う。
なんにせよ、面白かった。凄い試合でも名試合でもなかったが、面白い試合だった。
昨日は朝からフットサルに行って久々にフィールドプレイヤーやってました。トラップ上手くなりたいです。あと、ドリブルで突っかかってくことを覚えたい。
ちなみにゴール前での攻防で眼鏡壊しました。気に入ってる眼鏡なので修理に出しつつ、その足で安眼鏡屋@岩本町にてでててけとーに予備など作ってみたり。
予備の出来あがるまでの待ち時間の間に、PCパーツ購入。
で、帰って韓国 - スペイン戦観ながらケースに組み付け。この日も韓国はアレでした。せっかく好チームなのに(哀。試合終了後に、新宿行こうかと思ってましたがチューナーボード移植&セネガル - トルコ戦のために断念しました。ということで、心配は御無用だったらしいです(*1)。
_セネガル - トルコ戦の後、同居人と打ち合わせの通りお台場はシネマメディアージュへ。行く前の予想としては、「カップル8割映画好き2割」でしたが、行ってみると「カップル9割」でした。まー、カップルっても映画好きなカップルなのではあろうけど。
でもって少林サッカー。黙って見に行くのがよろしいかと思います。「考えるな、感じるんだ」でありますですよ。ところでレイトショーの時間が半端でもてあましてしまっのが残念でした。なんかてけとーに始発の時間までやってくれれば観たのだけど。
始発まで時間を潰して帰路。最後は泥のように、サッカー漬けの(主観的)一日終了。
_ところで目覚めたら筋肉痛全開だったのは秘密です。イヒ。
(*1)っていうか、W杯期間中は期待されても無理です。うがー。
レイトショー帰りの眠い頭で同居人と会話。臨海副都心の都市デザインの古さという話から、情報ネットワークと流通、社会における人間とその流動性(あるいはソ連の失敗が示したかもしれないもの)、から「人間社会の構造にみられる新生児の未熟性の影響」という話へ。
_家族という社会構造は人間の子宮、あるいはそこから産まれ出る新生児の成熟度に由来する構造であって、人間が生物学的に人間である限り決定的には解体されないのではないか。新生児の自立性とその動物が構成する社会にはどの程度関係があるのだろう。
もちろん現実にはシングルマザーという言葉が示すように必ずしも両親が必要であるとは思わない。しかし、人間の新生児の極端な弱さを考えれば、絶対的な庇護を与える親は不可欠だ。
それとも、生物体として人間を利用しても、アリと同様の行動を取ることでアリと同様の社会を構成できるのだろうか? 実験するにはあまりに恐ろしい考えであるが、興味はある。
_ともあれ、こんな話も誰かがとっくに思いついたことがある話なのだろう。いずれにせよ私の手には検証する能力も知識も資料もないのであるし。
ようするに。自分が寂しいことにちっとも気付いていないのだ。
_親には、可愛い子だが、薄情な子だと言われる。薄情だとは自分でも思う。まわりなんてどうでもいいと思ってる。昔は裡の声に耳を傾けるのでいっぱいで、今だって奥底ではきっとそう思ってる。自分の見ている世界がすべてで、そう、他人の言葉を聞こうともしない。
_そのくせ案外とおしゃべりだ。いいや、言葉をやりとりしていないと、多分私は不安になるのだろう。いつもは不安だとも意識することがないのだけど。
でもときどき、唐突にそれを覚ます声がある。そうとは意識されないまま、私の殻を突き破り、ぼくに直に触れるなにかがある。
_寂しい、のだ。
誰がなにを言ったって、いったい誰が傍にいたって、ぼくはもう絶対にひとりで孤独で悲しいのだ。しかもたいてい欲しい言葉はなく、誰かが傍にいるでもなく、せめてものまやかしのような非孤独ですらぼくは手に入れていない。
せめて非孤独を手に入れれば――どうなるのだ?
_わかっている。
それはいっときのまやかしとは言え僕は欲しい言葉を、傍にいてくれる誰かを得て、それで少しばかり癒される。孤独の悲しさは共にある喜びにとって代えられ、僕は嘆きの代わりに幸福を歌い、そうして進んでいく力を得る。それはまやかしに過ぎないけれど。せめてもの麻薬なしには、僕らは一歩も進んでいけない。本当に乗り越えるつもりがあるのだとしても、そこまでは一人で辿りつけない。
_いいや、なんにもわかっちゃいない。
僕は寂しいのであって、もちろんそんなことを思って非孤独を求めてるはずなんてなくて、要するに寂しいのだって思われるのが怖くて嫌でカッコつけたくて斜に構えて見下したつもりでいつのまにか這いつくばってる、そんなぶっちぎりでみっともない格好のまま、それでも私は僕の心に素直になれずまだ寂しさを打ち明けられないでいる。
_言葉を投げても。指先が頬や髪や背中に触れても。あまり強くない私の力でたとえ誰かを抱きすくめても。私はまだ打ち明けられないでいる。
_ボクハボクノオモッタコトヲチットモウマクツタエラレナイ。モドカシイ。
<joke>
さて、故意か偶然かわからぬながらフットボール史上稀に見るハンディキャップマッチが繰り広げられた結果、プロレス風に言うならPRIDE見に行ったら大日本プロレスが乱入して大暴れなことになっている2002 FIFA Korea Japan World Cup、本日はついに誤審重ねの幸運で勝ち上がってきた今大会屈指のスーパーヒール・韓国が史上三本の指に入るヒール国でありがらフットボールの未来を守るベビーフェイスに仕立て上げられたドイツと対戦するのです。果たして韓国はイタリア戦並の超絶ダーティープレイでドイツ的絶対守護神カーン様をマジ切れ赤紙即退場に追い込めるのか、あるいはこの一戦に存亡のかかるFIFAがなりふり構わずやりすぎた挙げ句逆ハンディキャップマッチになってしまうという罠がみられるのか、といったところが見所でありましょうか。
</joke>
_ところでほんとーに上記のような有り様になった場合には、決勝戦は横浜アリーナに会場を変更の上、ノーホイッスル有刺鉄線時限電流爆破デスマッチで行なうことをオススメします。
ドイツは、強かった。人数をかけて攻め、高い集中力で守った。それにしても、カーンの存在が大きい。後ろで彼が守ることで、DFもまた高い集中を得られるのだろう。数的不利の場面であっても、不思議と安定感がある。攻めも忠実だ。とにかくサイドから放りこんで、ヘッドで競り合う。シンプル過ぎるが、とかく徹底されている。競り合い、展開し、なにより韓国の集中力を削って、じわりじわりと圧倒していく。
先制の後、韓国はペースを上げ、これまでもみせてきた、ドイツよりよほど魅力的なフットボールを展開した。しかしドイツは安定していた。
W杯らしい、タフなゲームでドイツはらしい強さを見せ付けた。このドイツは、強い、優勝するドイツだと、改めて思う。スコアは1-0であったが、ドイツの忠実な強さが際立った試合だった。
が、当然それ以上の余裕がない。困るのは、帰りに本屋に寄ったときだ。本は当然かさばって、いくらサドルバッグが大きくても所詮はサドルバッグだ。ということで、手持ちの鞄を眺めてみる。よさそうなのがみつかる。以前なにかの折に間に合わせで買った無印良品の帆布製バッグ。容積はメッセンジャーバッグの半分程度だが、それでもA4サイズを収めることは可能だし、なにより畳んでやると350ml缶ぐらいまで小さくなることに気付いた。[比較写真1,2]
とはいえ当然メッセンジャーバッグではないのでそのまま背負うと背中で動く。そこで肩紐に携帯電話ホルダーを取りつけ、バッグのファスナー金具と携帯電話ホルダーとをキーチェインで結んで、簡易的なメッセンジャーバッグ仕様にしてやれば完璧。
……ということで、別の色バリエーションがないかと無印良品ネットストアなぞ見てみたが、既に商品ラインナップからは落ちている模様。残念。
その流れが変わったのは、前半15分過ぎあたりからだった。ブラジルが反攻に出始め、トルコが押し込まれた。中盤でのプレスが消え、一気にブラジルのペースになった。ブラジルはテクニックでボールを動かせるが、トルコはスピードで持っていくほかない。こうなればもう、横綱相撲だ。後半にロナウドがゴールを奪い、それで勝負はほぼ決まった。
トルコも攻めるには攻めたが、決められたような位置からの放りこみばかりであり、サイドチェンジも、深い位置からのマイナスのセンタリングも、要するに守りにくい形、崩すような動きはほとんどなく、ブラジルは落ち着いて対処していた。
トルコは洗練されたチームで、ゲームプランは正しかった。ただ、押し切ってしまうだけの運だか力だかが足りず、功を奏さなかっただけのことだ。乗り越えられぬ壁ではなかったが、やはり壁は高かった。
なんだかんだ言っても今大会で戦術的に一番面白いチームは韓国だったとは思うんである。ヒディンクはやはり当代一の攻撃的な戦術家で、4年前のオランダのシステムを忠実に継承した、その上で更に先を目指したチームを築いてきたわけだ。しかしながらやはり審判の怪しい判定に助けられたところはあって、特にイタリア戦だけは(あの超ダーティファールゆえに)彼らが勝ちあがってしまったことを許したくない(*1)。まあ他の試合もあれこれ微妙で、特に欧州では正しい評価がされないんじゃないかというあたり残念。
_一方で、そのヒディンクが発端となり流行した4-2-3-1はじめとする1トップシステムがこぞって敗退した、というのも今大会の特徴か。対するヒディンク本人が、3-5-2や3-4-3を選択したことは留意すべき点であろう。もっとも、4-2-3-1が負けたのではなく、欧州プロリーグの日程との絡みに負けた、という可能性も残されてはいるだろうか。
日程との絡み、と言えば、弱者が強者と戦うためのオールコートプレス戦術である。韓国、トルコ、日本あたりが該当するのだが、これが現実的な選択になっていくかは見物だ。連携の面などから中堅以下の国にしか無理な選択なのではあるが。
イタリアの見せた4-4-1-1システムは4-2-3-1システムへの現実的な対応策として登場したのだろうが、運用が守備的に過ぎた。フィオーレがいれば、多少違った動きを見せたのだろうか。ともかく、今回のところはまったくもって失敗だった。
アメリカは強かった。まるでドイツのような「サッカー」であったが。あの徹底的に効率主義のアメリカ人がドイツ的なスタイルに傾いていたということは、ドイツの戦術が効率的だという裏づけか。確かにドイツのスタイルは(上背とフィジカルがあれば)実に効率的である。
_しかし結局気付いてみれば、決勝に上がってきたのはドイツとブラジル。ドイツはあまりに昔ながらのドイツであり、ブラジルもある意味昔ながらのブラジルらしい。この決勝戦、戦術史的にはさっぱり面白くない試合になりそうだ。玄人目には大変面白く、素人目にはロナウジーニョ次第であろうが。
(*1)正直、あの試合で韓国が勝てるのだけはおかしい。一発レッドが出てもおかしくないプレイが幾度かあり、いずれもカードが出なかった。警告ルールは、なにより選手生命を脅かすようなプレイの阻止のために存在するはずなのに、だ。
_カーンさえいなければ、リュシュトゥは今大会のベストGKだったに違いない。と、GKで決まったような試合を見て思う。先制点はあっという間。ワールドカップ史上最短時間でのゴールなのではないだろうか。FWのプレッシャーにホンミョンボがミスをして、そのままゴール。韓国も完璧なFKで追い付き、打ち合いになるかという試合は、しかしGKの差で決まったように思えた。
現代のフットボールにおいて、最も確実なプレーを行えるのはGKだ。限定的ではあるが手を使うことができる。あるいはポジション的にも最もプレッシャーを受けない。しかしながら、そこにGKがいることを前堤とすれば、更に確実な守備ができる。韓国の守備はよく統率されたアグレッシブなものだったが、トルコの守備はずっと現実的――良くも悪くもリュシュトゥというGKに依存していた。
負傷を訴えながら交代がなかったこともそうだし、幾多のセービングもそうだ。そこにGKがいる、しかもそれはリュシュトゥである、コースを消す守備をする、打たせて取る。
一方で、韓国の失点は全て似たような形からだった。小人数がスピードを活かして上り、守備組織を混乱させ、小領域で産まれた数的優位を活かして、決める。もはやGKにもどうしようもない形、と言ってもいい。
韓国の疲労が明らかだったこともあるが――それでも勝てるだけの老練さが、なかったとも言える。トルコが一枚上だったのだと、思う。
相変らず、いささか流し気味の笛のなか、支配し、攻めていたのはドイツだった。だがブラジルは、一瞬の個人技であまりに決定的な形を演出した。名審判の(いつもの)流し気味の笛の下、激しい攻め合いが繰り広げられた。
互角の勝負が続いた。徐々に両者が攻めがかっていき、守備が崩れ始めた。
その状況下において、紙一重を分けたのは雨だったか。リバウドのグラウンダーのシュート。カーンが防ぐが、止めたきれない。ロナウドが詰めた。均衡が崩れるとはよく言ったものだ。攻めなければならなくなったドイツは、守備のバランスをも失ったように思えた。2点目、勝負はほぼ決まり、ドイツは並のチームに成り下がった。
_斜陽と囁かれていた両国は、それゆえにどこよりもチームを組み上げてやってきた。目新しい戦術があるわけでもなく、それぞれの伝統通りのフットボールを展開した。強固なチームスピリット同士のぶつかり合いに、打ち勝ったのは王国だった。