Whiteのふりーとーく

2000年7月前半

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_ 掲示板:YaPW 旧掲示板 SMIL Boston日本語訳(頓座)



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_ GameDeep原稿について。

たぶん「SQUAREの『敗北宣言』」で書くでしょう。結局FF9は買うことになりそうです(--;

話の骨子としては、極限のCG映像を目指していたFFが、今更ネットワークゲームというのは大嘘でしょ、というところ。その上で、「路線変更のターニングポイント」と称しているFF9を斬る、といった感じです。

_ 携帯電話様死亡より復旧

ケータイからemail発信可能なのをいいことに、日記システムにメール更新機能の付加を検討中。今のところ、ユーザー認証をどうするかが問題。

さらについでに、imode(compact HTML)とWAP、それぞれに対応した日記も作ろうかなとか思ってみたり。

まずは仕様調べからですな。目標プロトタイプ今週中。


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_ Number PLUSの1(スーパースターとその時代。)と2(サッカー百年の記憶。)を購入。第3学群書籍部で――って、なんでほぼ文房具と専門書の店で?

ホントはサッカーのだけ買えればよかったんだけど、1巻目が相当面白かったのでつい追加購入。読んでていろいろそそります。そのまま調べて小説にしてぇとか、そういうネタがぎっしり。

_ 今週は集中+レポート+研究でほぼいっぱいかな。いちおうありそうなちょっとの余裕は多分XNML回りに吸収される予定。


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_ 昨日はへれへれとNASDA筑波宇宙センターを見学に。

とりあえず宇宙服実物を見たのは収穫だったかな。

_ マッドテープやマッドムービーを、コラボレーションによるアートと考えるなら、そこに表出してくるものは、たぶんオリジナルの記号でなければならないのだと思う。

たとえば、一抹の清涼観を表わすために、カルピスの包み紙を用いようと思う。だが、それを著作権がどうこう、ということで代用品に変えたならば、自ずとその意味は変わってしまう。

_ それは、記号が一般化した結果である。ある作品が広まって、人々の中に浸透する。日常の風景に溶け込んでいく。溶け込んだ作品の欠片は至るところで登場するだろう。小供の描く絵、なんとなく口ずさむ歌、幾年かすれば古ぼけてしまう街の看板。

そうなることは、著作物にとって成功の一つの形ではないかと思う。だが著作権は、そうした断片の一般化を、拡散と浸透を、認めない。

断片を示すのは、著作権者の権利であり他人がこれを侵してはならないと主張する。

そこには、なにかしらの矛盾がある。もっとも、著作権という考え自体が近現代のものであり、まだまだ洗練の域に入っていないだけなのかもしれないが。

_ pstopsで、縦書きのものを psnup -2 みたいにするためのパラメータ。ただしA4用。

pstops "2:0L@.7(21cm,14.85cm)+1L@.7(21cm,0)"

@できごと

_ 起きると、台風が過ぎた晴空でした。みゃあみゃあと、窓の外の猫の鳴き声が煩くて、それで目覚めたようです。

あんまり五月蝿いのでなんだろうと外に出て、それで理由に気付きました。アパートの駐車場のアスファルトの上にもうただの塊の、昨日まではたぶん猫だったものが転がっていました。

哭き声は止まっていました。振り向くと、人の姿に警戒する一匹の猫の姿がありました。少しの間視線があって、やがてその猫はついっと去ってしまいました。

いろんなことを台無しにした気分になって、骸に目を戻しました。少しだけ、頭の潰れていました。車にはねられたか、それとも風に打ち据えられたか。どちらともわかりません。ただ、確かにそれは亡骸でした。

アスファルトの上の小さな赤は、もう染みこんでいました。亡骸は濡れそぼって、体にぴったりと毛が張り付いていました。ふとその塊を抱き上げると、水の冷たさを手に感じました。本当はきちんと埋めてあげれればな、と思いながら、それを脇へとどけました。

それから、家の中へ戻りました。その前に一度、手に残った感触を優しく抱き止めてみました。

そのうちに、また猫の声が聞こえてきました。それはきっと、自分が抱き止めたよりも、ずっとずっと骸を抱きかかえているのだな、と思いました。それはもう煩くもなく、むしろ心地よい響きにすら、感じるのでした。


@フォント回りとインターフェース

_ おうちのWindowsにて、pLaTeXで使えるフォントを増やしてみる。参考文献はpLaTeX2e Another Manual vol.2 Extended Kit(SOFTBANK)[1]、pLaTeX2e Another Manual vol.0 Upgrade Kit(同)[2]

例として行書体を追加してみる。手順は以下の通り。

  1. pLaTeXのための、追加フォント情報の設定。
  2. dviドライバ(今回はdviout)へのフォント情報の登録
(p)TeX自身は、フォントをフォントそのものではなく「大きさと配置方法の情報」であるメトリック情報だけを元に、ページを構成していく。1はそのための手順。参考文献[1]を参照し、以下のような作業を行なう。

メトリック情報ファイルは、既存のファイルを別名でコピー。pTeXのインストールされているディレクトリの、texmf/fonts/以下のどこか(環境によって多分違う)にある、min10.tfmやらtmin10.tfmやらを、別名にコピーする。ちなみにminは明朝の略。今回は行書だから、gyo10.tfmとかにしてみよう。ちなみに以下、"gyo"やら"gyosyo"やらは、追加したいフォントに合わせた名前に読み替ればOK。

次に、これに対応したフォント定義ファイルの準備。jy1gyo.fdは横書き用、jt1gyo.fdの方は縦書き用の設定ファイル。

%%% jy1gyo.fd :  Font Definition  File
\ProvidesFile{jy1gyo.fd}
[2000/07/10 Add Kanji Font]
\DeclareKanjiFamily{JY1}{gyo}{}
\DeclareRelationFont{JY1}{gyo}{m}{}{OT1}{cmr}{m}{}
\DeclareRelationFont{JY1}{gyo}{bx}{}{OT1}{cmr}{bx}{}
\DeclareFontShape{JY1}{gyo}{m}{n}{<-> s * [0.961] gyo10}{}
\DeclareFontShape{JY1}{gyo}{bx}{n}{<-> s * [0.961] gyo10}{}
\endinput
%%% jt1gyo.fd :  Font Definition  File

\ProvidesFile{jy1gyo.fd}
[2000/07/10 Add Kanji Font]
\DeclareKanjiFamily{JT1}{gyo}{}
\DeclareRelationFont{JT1}{gyo}{m}{}{OT1}{cmr}{m}{}
\DeclareRelationFont{JT1}{gyo}{bx}{}{OT1}{cmr}{bx}{}
\DeclareFontShape{JT1}{gyo}{m}{n}{<-> s * [0.961] tgyo10}{}
\DeclareFontShape{JT1}{gyo}{bx}{n}{<-> s * [0.961] tgyo10}{}
\endinput

次に、フォント変更命令追加用のスタイルファイルを準備。

%%% gyosho.sty  Font Setting Style File
\NeedTeXFormat{pLaTeX2e}
\ProvidesPackage{gyosho}
[2000/07/10 Add Kanji Font]
\newcommand{\gyodefault}{gyo}
\DeclareRobustCommand\gyofamily
{\not@math@alphabet\gyofamily
\kanjifamily\gyodefault\selectfont}
\DeclareTextFontCommand{\textgyo}{\gyofamily}
\normalfont
\endinput

このスタイルファイルを、\usepackage{gyosho.sty} などとして読み込めば、pTeXは新しいフォント"gyo"を扱えるようになる。使うときには、\textgyo{行書体}などとやればよい。

ただし、この時点ではまだ印刷できない。TeXは"gyo"というフォントを認識しているけど、印刷担当のdviドライバは、まだ"gyo"というフォントをどう扱えばいいか知らないからだ。

ということで、次はdviドライバの設定である。今回はdvioutについてのみ設定してみる。今度は参考文献[2]の出番。つっても、2ページぶんだけ。Option -> Setup Parameters -> WinJFont とメニューを選択し、わかりにくい設定ダイアログを使って"gyo"、"tgyo"というフォントメトリックに、実際のどのフォントが対応しているかを割り付けてやる。

"min"などとフォントメトリック名が出ているダイアログボックスに、"gyo"と打ち込み、AddFontボタンを押してフォントを選択、最後にDefineFontボタンを押せば登録できる(はず)。tgyoについても同様に設定。最後にSaveしておくのを忘れないように。

以上の設定が間違っていなければ、見事dvioutは新フォントを表示・印刷できるはずである。

_ 常々思うことだが、今回の参考文献は結構リファレンス性が低い。確かに、情報量が多いわりには見やすいのだが、リファレンスとして使う分には情報がどこにあるのかわかりにくい。ときどき、しれっと解説なしに重要そうなコマンドが使われていたりして、中々不満が募ってくる。

同様のことは、dvioutにも言える。なんかインターフェースが直感的でない。近頃読んだ「コンピュータは、むずかしすぎて使えない!(著 アラン・クーパー、邦訳版:翔泳社 刊 訳 山形浩生)」の言葉を借りるならば、ホモ・ロジクス向けの解説文なりインターフェースであると言える。すなわち、やたら複雑でそれを制覇するのに喜びを感じるような変人でないと使えないシロモノ、なわけだ。

いいソフトなんだが、やっぱそのへんでとっつき悪くなってるのだろう。


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_ 夏用のProgressive編集開始。クラスファイルをいじる方法を憶えた猿は、これまでよりヘビーにスタイルごといじり回すのであった。

というわけで、progressive.clsを新版に差し換え。今日明日ぐらいの編集作業で、マクロがいろいろ加わる可能性は高いけど。

実は原稿揃ってなかったり、挿絵関連の作業をしてなかったりもするけど、編集関連の作業自体は今日であらかた終わりの予定。


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