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In 30 days; case2 : Rei

 何度も、何度も、夢を見た。
 意識が回復したとはいえ、体は相当に弱っていた。
 その代償が、連日の長い眠りだった。
 夢の中で何度も碇くんと話したと思う。
 夢の中の碇くんは、ひどく弱かった。
 いつも見ている碇くん、
 私の心をおかしくさせる人、
 ……碇司令に対しても抱かなかった変な気持ち。
 でも、嬉しいような、懐かしいような、変な気持ち。
 この気持ちは、何なの?
 わからない。
 でも、温かい。

 部屋には、誰も来ない。
 独り。
 誰かがいないこと。
 私しかないこと。
 ずっとそうだった。
 それには慣れていた。
 でも、今は、それが苦しい。
 寂しい……そう、寂しいの。
 誰か。
 誰か、側にいて欲しい。
 だから私は眠った。夢の中では、碇くんにあえるから。

 そうして私は今日も眠る。
 ただ、夢の中で碇くんといるために。
 一人ではなくなるために。

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