何度も、何度も、夢を見た。
意識が回復したとはいえ、体は相当に弱っていた。
その代償が、連日の長い眠りだった。
夢の中で何度も碇くんと話したと思う。
夢の中の碇くんは、ひどく弱かった。
いつも見ている碇くん、
私の心をおかしくさせる人、
……碇司令に対しても抱かなかった変な気持ち。
でも、嬉しいような、懐かしいような、変な気持ち。
この気持ちは、何なの?
わからない。
でも、温かい。
部屋には、誰も来ない。
独り。
誰かがいないこと。
私しかないこと。
ずっとそうだった。
それには慣れていた。
でも、今は、それが苦しい。
寂しい……そう、寂しいの。
誰か。
誰か、側にいて欲しい。
だから私は眠った。夢の中では、碇くんにあえるから。
そうして私は今日も眠る。
ただ、夢の中で碇くんといるために。
一人ではなくなるために。