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< 数理と計算と数学 | canceled my holiday >
単語定義な気がしてきたへの返答として。
相互了解点にはお互い触れずに楽しそうな方向へ話を分裂させつつ突っ走るのはVidさんとやりとりするときの定番ですね(苦笑)。とりあえず今の争点は「人間原理」と「量子力学の解釈」かなあ。
(量子力学の)コペンハーゲン解釈と多世界解釈のどちらを信じますか、とか。量子情報科学は多世界解釈をベースに構築されているもので、この方向で突き詰めれば不確定性原理を打破できるところまで進展する可能性を持っているように思えます。熱力学と量子力学を統合したらコンピュータが出てきた!とかそんな感じ?
_物理的操作を伴わない「計算」なるものが可能であるとすると、媒質を持たない情報というのが存在するということになるのですが、それが存在すると無が無限の情報を持ってしまうように思います。そんなものは物理的操作を伴わない数理の世界にはありえても、物理まみれのこの世界ではありえません(ゆえに計算=物理なのだと思う)。確かにホワイトノイズなランダムはすべてを内包しうるのですが、しかし取り出せない情報に意味はない、というかそれは既に情報ではない。
色即是空、空即是色?(誤用) この方向に突撃すると仏教だか禅問答だかに突入するので私としては回避します。
ああ、とかいう概念をひっぱっていくと、光速度限界があるから計算量が必要になるんだ、とか言い出すことができそうに思います、とは言っておきましょう。妄言なので議論の対象にしないでおいてくれると助かりますがSF的遊びとしてなら受けてたちます。
_「現象」は計算です。私の立場として言えることはそれだけ。
真に計算のことを考える限りにおいて、人間原理の入り込む余地はありません。人間がするかしないかにかかわらず、数理は存在し、この世界はこの世界に定められたルールセット(公理)に従って動きつづけます(人間発生以前に世界はなかったとか、あるいは類似のことをおっしゃるのであれば、これ以上の議論は成立しないのでその旨宣言していただけると助かります)
_量子情報科学とは、多世界解釈に基づいて量子力学を捉えてみたら、量子的ふるまいが計算にすごく便利そうだからちょっと計算してみるか、という学問だと思います。制御できるかどうかは(大事だけど) 量子情報科学にとってはわりとどうでもいいかもしれません。
状態変化は計算です。で、放っておくと勝手に起こってしまう計算を、「人間原理下で」制御して行うと「人間にとって」有意な結果を得られる、というだけのことです。
無秩序な干渉の価値が低く思えるのは人間原理的に価値を考えるからであって、干渉や事象それ自体は(量子情報科学としては)等価なものでしょう。制御できてても制御できてなくても計算は計算。計算を(人間の都合で)より大きな構造に組み込むときには制御性の有無は大事になってきますが。
_数理データベース存在は、取り出すときに公理との検証が既に済んでればいいじゃないですか、みたいな。最初は公理でも適用結果のものを拡張していけばどんどんデータベース的になる。で、計算力が無限なら公理が示された時点で全てが明らかになっている、と。