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< 電子化物 | がくえんゆーとぴあ まなびストレート >
海外(オーストラリア)原作のファンタジー小説のアニメ化作品、ということでOPのクレジットにオーストラリアの国家機関っぽい名前が並んでいるあたりでとりあえずにやにや。しかしOP曲はわりとダメな感じですな。いまいちビビッとこない。
本編では今となっては懐かしい(失礼)西村博之デザインのキャラクターがばっちり動きますよ。真っ向勝負でファンタジーな画面が描ける、ということでの起用なんだろうなあ。日本では旬を外れてしまった絵柄だけど、海外展開することも考えるとあんまりエッジすぎる絵柄よりは、こっちの方が正解なんでしょうね。というか、絵のベースがしっかりしてるなあ、というのを再確認してしまった感じ。
話はなんつうか基本かつ王道。悪い言い方だと「これなんてドラクエ?」みたいな感じだけど。しかしいろいろ逃げない真っ向勝負を見せてくれそうだ。個人的な期待感は大。
{作品公式ページ}
_指輪物語とキリスト教的世界観と近代科学的世界観
デルトラクエストを見てて同居人が「今の日本のファンタジーは(お話が)もっと複雑になってるよね」とかなんとか言ったのに反論してみたのがちょっと面白かったので記録しておく。
今の日本のいわゆる「ファンタジー」な作品の源流は、明らかに指輪物語だろう。というか、世界的にそんな感じだと言ってもいい。その指輪物語、こいつが既にがっつりと複雑なお話をやってるわけだ。物語は単純な勧善懲悪ではなく、決着の付け方も力による打倒とは言い難いなどなど。
指輪物語が描いているのは、伝説の時代の終焉であり、人による歴史の時代の始まりである。この図式は、欧米が(近代に入るあたりで?)直面したキリスト教的世界観と近代科学的世界観の衝突の結末そのもののように思える。神(伝説)には退場を願い、人(近代科学)がそれに替わる地位に就いた。けれど神は滅んだわけではない――そもそも滅ぼせるものではない。というような。