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呪縛、呪詛、あるいは祝福。

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呪縛、呪詛、あるいは祝福。

中学時代からの友人の結婚式に出席した。大丈夫だろうかとは思っていたが、酒を入れた上に場そのものが記憶のよくないあたりを刺激しやがり、久々にきたかな、という感じの発作が。幸い衝動に任せて机蹴りつけるとかはやらんですんだ。だが、自分は自分で思うより呪縛されているのだな、と思った。

_「これでお前に喪主になれる」とか、私にしてみれば祝福の言葉だが、世間一般では呪詛と受け取られるに違いない。誰を恨むわけでもない。ただ私がそうだというだけの話だ。でもそんな言葉が脳裏で渦を巻いていた時間は確かにあった。

だがそれでも、私は彼がその人のために戦えるというその事実に嫉妬する。嫉妬するから、私は呪う。なんとしてでも戦えと。そのように戦うことができることは既に喜びであるのだ。ならば戦うほかの道などあるまいと。

呪縛が紡がせる呪詛であるが――ならばせめて祝福めいたものであれ。

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