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2006FIFA W杯 準々決勝 ドイツvsアルゼンチン

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2006FIFA W杯 準々決勝 ドイツvsアルゼンチン

フィールドプレイヤーの総合力ではややアルゼンチンが上だが、チームの中心には諸刃の剣のリケルメが。対するドイツにはフィールド全体で圧倒的な支配力をバラックに加えGKの質や絶好調のFWクローゼもいる――終わってみれば、ほぼそんな印象どおりのゲームだった。

立ち上がり、リケルメがこれまでの試合にないほど積極的に動く。流石に相手の格を感じるということか、ろくに守備をしないのは相変わらずだが持ち上がりや突破を狙う積極性がこれまでの試合とはまるで別人。

いきおいアルゼンチンのボール支配は圧倒的になる。だがドイツも厚い守備網と鋭いカウンターでこれに応じる。前半終わってみればドイツ35%、アルゼンチン65%、しかし双方シュート本数は皆無という強豪国同士とは思えない展開。

その流れが後半早々に実る。コーナーキック(蹴るのはもちろんリケルメ)にアジャラが頭で合わせて先制、クレスポが動いて出来たスペースを使っての鮮やかなゴール。こうなるとゲームが動き出す。リスク覚悟で攻め始めたドイツとのカウンターの応酬の中、攻撃しかできないリケルメが浮き始め、代わってバラックの支配力が顕著になる。

先にベンチが動いたのはドイツ、右サイドの支配を狙ってかシュナイダーOUTオドンコーIN。その効果がじりじりと出始めたかというころ、ゴール前での攻防からクローゼの膝が入ったことでアルゼンチンGKアボンダンシエリが負傷、やむなくGKフランコに交代というアクシデントが流れを変えた。まだ攻撃に色気を残していたアルゼンチンのペケルマン監督は、リケルメOUTカンビアッソINという交代を敢行。このまま一点を守りきるという意志をチームに示す。対するクリンスマン監督も74分シュバインシュタイガーOUTボロウスキINでこれを砕こうとする。ペケルマンはアクシデントで減った枠に苦しみながら79分クレスポOUTクルスIN。

そして実ったのはドイツの意志だった。80分、バラックのセンタリングにボロウスキが頭ではたき、ゴール前に浮いた球をクローゼが4年前を髣髴とさせるヘディングで叩き込む。同点。86分にやや負傷していたクローゼをノイビルに代えつつ互いに攻めあうが決まらない。延長へ。

_その延長。後半中ごろから足を気にして運動量が落ちていたバラックの足が、止まった。

途端に試合はアルゼンチンのペースになる。いかにバラックが試合を支配していたかが一目瞭然な展開。だがアルゼンチンはこういうときにこそ欲しいリケルメが既におらず、交代枠もないためアイマールも繰り出せない。もちろんそれでも攻撃には厚みがあるが、必死に守るドイツ相手に崩しきれるほどのものではなかった。

_PK戦、これはひどく素直な結果だった。ドイツは4本を連続で決め、GKレーマンは欧州CLファイナリストかつ代表での激しいGK争いをも制した格を見せて2本を止めた。

_意地の悪い言い方をすればクローゼの膝と頭で決まった試合、ホームのドイツが紙一重の勝負を制した。しかしバラックの状態に不安を抱えたことでドイツの行く先には黄信号が点った。

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