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< 会社PC死亡(3) | {Game}夢をみるのはいいこと…なのか?:PS3正式発表 >
バーチャルマネーがリアルマネーに両替できる日が来たにリンクを張っておくのが比較的正しいかな?
一見大胆な話だが、プレイヤーから実通貨を吸収する(公式RMT的な?)システムを備えた上で、ゲーム内通貨の発行量をコントロールできるならそうそう破綻は起こらないだろう。ゲーム世界の通貨総量を集めた実通貨相当量しか流通させなければ、基本的には破綻しないはずだから。
これで集めた金を資産運用するならば、要するにそれって銀行だ。利子に相当するのは「プレイヤーがゲーム内で楽しむこと」。最初からリアル経済系とのリンクを指向したうえ、これまでで十分成功してきたゲームだからこそ可能な実験だ。理詰めでやってるので理詰めなまんま成功するだろう、と思う。
_で、関連するんだかしないんだか微妙だけどついでにメーカー vs. 業者。RMTがはらむ問題と可能性をめぐる座談会も紹介。正直内容は発散していて個人的にはかなり「なんだかなあ」と思うのだけれど、こうした話がこのぐらいの規模でそれなりにまとまっていることは珍しいので紹介しておく。
なにより気になるのは澤氏の発言の数々だ。対談を通じて言うことがかなりぶれているので意図的に煽っているかさもなくばその場の思いつきで話しているのだとは思うが、全体として論が乱暴である。特に信用貨幣の概念を本当に理解しているのか怪しく聞こえるのはなんとかならなかったのか(ここのところの認識が甘いということは、そもそもこの議論をするためのスタートラインにすら立ててないってことを意味する…と思う)。
特に気になったのは「他人の庭で勝手に商売すんなよ」という発言か。その他にもあの手この手でRMT、というかゲーム内経済とゲーム外経済が接続してしまうことを(倫理的に)否定しようとしているのだが、その結果決定的に抜け落ちている視点がある。すなわち「時間」と可換である「ゲーム内財産」なるものを作って(勝手に)リアルの経済系に接続したのはMMORPGの運営者の方であるという点だ。というか、GuildWarsなどのようにゲームデザインの根幹のレベルからリアル経済系と接続させないことを強く意識しない限り、MMORPG内の経済系は外の経済系と接続してしまうのを避けられないだろう。なにせ、内部の価値は外部の価値(プレイヤーの時間)を代償として得られるものなのだから。
というかだな、仮想的な(ゲーム内での)アイテムが実際の価値を持ってしまう、なんてのはMagic : the Gatheringあたりがとっくに通った道であろう。その前例も活かせず漫然とゲームをデザインしてしまうのは正直ゲームデザイナーの怠慢だと思うのだが。