2006 FIFA WorldCup アジア地区最終予選 バーレーン×日本
今更感もあるけどテレビ観戦で思ったことのメモ
- 立ち上がり〜20分ぐらいのバーレーンの守備は実に効果的だった。最終ラインの前でMFががっちりとスペースを消して、日本の中盤を機能させない(俊輔に仕事をさせない、ボランチの進出するスペースを消す、など)
- しかしコンディション調整が不十分だったのか、効果的だったバーレーン守備ブロックがずるずると下がり始めると、日本の攻撃が活性化し始める。
- でも点が取れる形にはまだ遠い…と思った矢先に小笠原の先制点。柳沢がさばいたボールを上がってきた中盤が叩き込む、という狙い通りの見事な得点でありました。
- で、小笠原の存在を意識させられてしまったバーレーン守備ブロックは見事に引きこもりモードに。しかしあまり効果的ではない。何度かカウンターこそ仕掛けたものの、いつになく活性化していた日本の守備ブロックにほぼ阻まれた。
- 試合を通してみれば、バーレーンがコンディショニングだかモチベートの部分だかで自滅した…という感が強かった。勝負できる材料はあったから、プレーオフを経て勝負意識を高められればバーレーンは好チームに化けるかもしれない。敗戦を理由に監督の首を落とすのは勿体ないかもしれないな、と思う。
- しかし柳沢は相変わらずのファンタジーぶりであった。柳沢にしか見えていないイメージのパスとか、GKまで抜いておいてシュートしないでバックパスとか。本当に戦術:柳沢を必要とする選手だ。そのくせまったくもって王様になれないところが実に不思議。俊輔以上に「こいつと心中」な覚悟が必要な選手だということを再確認。
- 毎度思うことだがアレックス怖い。ボールを持ったときに前にいても後ろにいてもやることが一緒。なんとなく中央に切り込んでいくドリブル勝負というイメージしかないのかと。高い位置ならそれでいいけど、低い位置でそれをやられると…。おまけに左に流れる傾向のある俊輔とスペースの使いかたがかぶるし。正直、もっとウィング然とした位置に置くのでなければ使いたくないなあ…。
- ヒデはすばらしいの一言だった。かなり危ないミスもあったが、モチベーション、戦術意識、オン/オフの切り換えなど、最近実戦が少ないのは本当かと疑いたくなるほどのプレーぶり。1人で攻撃も守備も活性化させ、猟犬型――にしては気の利いている選手、としての存在感は抜群だった。
日本代表としては「いかに俊輔と心中するか」という方針が結実しつつある、のだろう。結局ヒデが外せないことは如実に示されたし、FWに得点力がないなら柳沢を置いてMFに得点させればいいのよ、というトルシエ監督時の最終結論にも復帰することができた。
_しかし次節は中核を成す肝心なパーツ:中村、ヒデ、アレックスが一気に抜けるというゲームになる。相手が既に最下位ほぼ確定の北朝鮮とは言え、監督の資質やらバックアップの見極めやら、本戦を見据えたときには非常に重要なゲームになりそう。