作・遠藤浩輝 講談社「アフタヌーン」誌連載の近未来SFコミック。1999年9月(本文執筆現在)の時点で、三巻まで刊行。
内容の紹介やWeb上の他の感想などはIt's an Endless World! -- 遠藤浩輝ファンサイト --からご覧いただくとして、ここでは好き勝手な雑感を書く。
思うに、すでにEDENという話は終わっているように思うのだ。
無根拠なわけではない。第1巻掲載のプロローグを読んでいただければ、わかる人にはわかる。
このプロローグにおいては、サブタイトルの、"It's an Endless World!"が示す通りの世界が展開される。謎の病原菌で世界が終わったとしても、それでもなお世界は終わらない。残った人間は適応し、営みを続け、世界はいつまでも回り続ける。
このプロローグを軸に、同じことを語り直すというスタイルで、EDENという物語は進んでいると思う。既に示された単純な真実――どんなに世界がクソったれでも、世界は続き僕らは生き延びる――というそのことを、よりリアルに描くために。
物語が完成したとき、作者はどこに立っているだろうか。それが、楽しみである。